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【活動報告】「授業の基本」研修会-授業の基本と授業づくり-(大阪電気通信大学)(2016年8月26日(金)開催)

2016年8月26日(金) 10:00~17:30
大阪電気通信大学・寝屋川キャンパス・J号館6F J610

◇概要

 2016年8月26日(金)に、大阪電気通信大学では、全学を挙げてのFD活動の一環として上記の研修会を実施いたしました。本研修会は、3年連続同内容の実施を行い本学全教員の受講をめざすものであり、本年はその2年目にあたります。昨年度に引き続き、滋賀県立大学理事・副学長の倉茂好匡教授を講師としてお迎えいたしました。本研修会は終日のプログラムとなっており、講師と受講者がともに自らの授業実践の基本についてじっくりと向かい合える時間となりました。また、昨年受講した同僚から「お勧め」される形で参加したという受講者の声も多数聞かれ、午前中の第1講から会場は熱気を帯びていました。以下にそれぞれ内容を記します。

 なお、本研修会は関西地区FD連絡協議会との共催事業であり、大阪電気通信大学の教員に加え、他大学や企業からも授業に携わる方々のご参加をいただきました。学内外をあわせて32名の出席がありました。

◇内容

第1講 授業の基本①-基本の基本
 まず講師から、「悪い授業」と「良い授業」の具体的な実践が示された後、「なぜ悪い授業だと感じたのか」「なぜ良い授業だと感じたのか」「なぜ差が出てしまうのか」についてフロアを巻き込んだ意見交換が行われました。それを踏まえる形で「授業を行う上での基本的スキル」として、講師から「視線」「机間巡視」「発声法」「板書法」「発問法」についての詳細な解説だけでなくそれらを支える有用な道具についての紹介等も行われました。それを受けフロアから、自らの授業実践に基づく具体的な質問が次々と出される中で、第1講が終了しました。

第2講 授業の基本②-授業展開上の罠-
 第2講では、学生が参加しにくい授業を行う大学教員の授業実践の特徴として「総論大好き症候群」「具体例欠乏症」等が挙げられ、学生が参加しやすい授業実践のためには、いかに具体的な事例を準備して学生自身に気づかせるかが重要である、つまり「教材研究」が欠かせないという指摘がなされました。そして、学生を授業に巻き込んでいくためには「発問」が大事であり、「発問」には「答えを求めない問いかけのみの発問」、「いくつかの事例を挙げさせる発問」、「学生の思い込みを打ち破る発問」があるという解説と、具体的な授業実践場面における事例が提示されました。第2講では、フロアからの質問をきっかけに、グループワーク実施のコツだけでなくグループワークによって深まる学びの可能性や効果についても解説が行われました。

第3講 授業づくりワークショップ
 
第3講では、学生への発問やメモを取らせることで次の授業展開に繋げるテクニック、授業中の板書後の立ち位置や机間巡視のタイミングのコツ、授業内容の"ヤマ"への展開方法などの、第1講と第2講で学び深めたスキルと教材研究法について受講生が実践することを目的としたグループワークが実施されました。ワークの内容としましては、グループ毎に「教材研究」に取り組み、5分の授業をつくり、グループの代表が実際に授業を行いました。講師からは、それぞれの発表者についてコメントがあり、発表者が自らの持つ授業実践における「強み」に気づくことができるような促しや、グループ全体として今後の授業実践に取り入れやすい具体的な指摘がありました。発表者のみならずフロア全体が、講師の声に耳を傾けメモを取る姿が見られました。
 最後に、講師より「先生方の授業改善にもっとも大事なことは先生方が「工夫してみよう」と思い始め、実際にそれを行ったら「学生が変わった」と実感することだ」という言葉がフロアに投げかけられました。

 研修終了後、参加者からは、「受講生の視点による学習体験の場をいただくことができた」、「自身の実践をふりかえり、できていたことできていなかったことが分かった、言語化ができた」、「いかに学生を授業に参加させるかについて考え、そのための具体的スキルを得ることができた」、「個人ワークの後のグループワークは有効であることを知りました」、「発問について深く考えさせられた」、「すぐに取り入れられるスキルはすぐに取り入れたい」等の様々な感想が聞かれました。また、「理系科目に特化した研修」、「視聴覚教材の効果的な活用法について」や「学生に考えさせる課題について」、「障がいをもつ学生への対応について」の研修等、今後の研修会で取り上げてほしい内容についても意見が寄せられました。

(大阪電気通信大学教育開発推進センター特任准教授 齊尾恭子)

研修の様子


【主催】大阪電気通信大学
【共催】関西地区FD連絡協議会


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