活動 - ワーキング・グループの活動報告

【活動報告】FD講演会「学生の主体的な学びを促す授業デザイン~設計から評価まで~」(関西福祉科学大学・関西女子短期大学)(2018年9月12日(水)開催)

2018年9月12日(水) 13:00~14:30
関西福祉科学大学・関西女子短期大学

◇概要

 2018年9月12日(水)に、関西福祉科学大学・関西女子短期大学では、全学FD活動の一環として、「学生の主体的な学びを促す授業デザイン~設計から評価まで~」を平成30年度第2回教員研修会として開催しました。関西地区FD連絡協議会との共催により、関西福祉科学大学・関西女子短期大学の教員だけでなく、加盟校からの参加者も合わせて、計159名が出席しました。

 本会では、シラバスの作成やアクティブラーニングを組み込んだ授業の設計、学習評価の方法等、学生の主体的な学びを促す授業デザインの基本について、山田剛史先生(京都大学高等教育研究開発推進センター/大学院教育学研究科准教授)にご講演いただきました。概要は以下のとおりです。

 まず、教育の質的転換の背景について、「加速する少子化」「加速するテクノロジー」等のキーワードをもとにデータを用いて説明されました。これらに基づき、知識、スキル、人間性、メタ学習が「21世紀に求められる能力」として必要とされていることが示されました。続くペアワークで、「産業界が学生に期待する資質、能力、知識」の第一位にあたるものが何であるかを話し合い、答え合わせをした後で、大学が「21世紀社会を生き抜くための能力を身につけられる空間か」どうかという問いかけがなされました。

 次に、シラバスをデザインする際の意義とポイントについて説明されました。シラバスの意義としては、「教員が学生に期待する成果と教員の授業に対する熱意を効果的に伝達できる」を含む7つが挙げられました。効果的なシラバス作成のポイントとしては、授業の到達目標を「学生が~できる」のように評価可能な形で記述すること、到達目標に対応する形で評価方法を示すことに加え、学習課題と授業外学習時間を明示することが挙げられました。合わせて、「授業外学習」を広く捉える可能性についても示唆されました。

 さらに、アクティブラーニングの定義や一般的特徴を確認した上で、主体的な学びを促す授業デザインのポイントとして、読む、聞く等の「内化」と話す、発表する等の「外化」を組み合わせた、内化-外化-内化の学習サイクルをつくる重要性が示されました。今求められているのは「主体的・対話的で深い学び」であり、学習へのアプローチとして、浅いアプローチ(記憶する等)から、深いアプローチ(仮説を立てる等)に至る必要性があること、知識、理解、応用力等の「能力」に対応したアクティブラーニングの様々な技法があることが紹介されました。

 最後に、学習評価をデザインする際には、学習評価をいつどのような意図で行うのか、学習目標に対応するどのような評価方法を選択するとよいのかについて説明されました。加えて、学生のパフォーマンスを評価するための手段の一つとしてルーブリックが具体例とともに紹介されました。

 講演においては、講師が参加者に質問を投げかけ、参加者が挙手で応答する等、対話的な形で進められ、参加者からは、自分だけでなく、他の多くの先生も同じ悩みを抱えていることが分かったという声が寄せられました。また、これからのシラバス作成・教授方法を考える上で参考になった、日本の高等教育の方向性を知ることができたという感想や意見もいただきました。

研修の様子


【主催】関西福祉科学大学・関西女子短期大学
【共催】関西地区FD連絡協議会


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