活動 - 各種報告

授業評価ワークショップ(2008年1月12日(土)開催)

日時 平成20年1月12日(土)10:00~18:30
場所 立命館大学衣笠キャンパス敬学館 1階
主催 関西地区FD連絡協議会

■はじめに

矢野裕俊(大阪市立大学 教授)

関西地区FD連絡協議会の主催として最初に行われたイベントが「授業評価ワークショップ」である。学生による授業評価の実施を教員のファカルティ・ディベロップメント(以下、FD)と位置付けるのかどうかについては異論もあるにいたがいない。しかし1990年代以降、大学においてFDの必要性が言われ、それが大学教員の授業内容・方法の改善のための組織的な研修・研究として理解されるようになるなかで、学生による授業評価はそうした授業内容・方法の改善のための一つの有効な手立てとして多くの大学で採り入れられるようになったことは、事実である。その中には授業評価とはあえて呼ばず、授業アンケートと呼んで実施するにいたった大学も含まれる。文部科学省の調査統計によると、2005年度に学生による授業評価を全学的に実施しているのは508校で、大学全体の71%であるという。ところが同じ調査で学生による授業評価の結果を改革に反映させる取り組みがあるかどうかについての結果によると、何らかの取り組みを行っている大学は335大学、47%とその比率は高くない。

学生による授業評価は、授業担当者である教員に実施した授業に対する学生の受け止め方をフィードバックし、その情報を授業改善に生かしてもらうという点で意義あるものとして、多くの大学で受け入れられてきた。また学生の側からしても、それにより授業という教育活動の要ともいえる部分にはじめて「ものが言える」機会が用意されたわけである。

しかし、学生による授業評価を実施することでおのずと授業の改善が進むわけではないことも経験的にわかってきた。同時に、評価結果を過大視し、それが教育の質を示す決定的な指標あるとする見方にも慎重論が言われるようになった。学生による授業評価は評価結果をどう生かすのかということに考えが及んで初めて、FDの重要な一角を占める活動としての意義をもちうるのであろう。たいへんな手間と金をかけて実施されている授業評価がはたしてそれに見合うだけの成果を生んでいるのかどうか。学生による授業評価に期待できることは何か、また期待すべきでないことは何か。こうした問いに対して私たちはいまだに説得力のある答えを出せていないようである。

明快な答えが簡単には得られないとしても、関西地区FD連絡協議会が初めて行ったイベントにおいて「授業評価」を選び、またそのテーマを参加者が情報を提供し合い、それをもとにともに議論し、ともに考えるという試みを行ったことは一つのタイムリーなチャレンジである。私たちは意外に近隣の大学で行われていることやそれに伴う悩みを率直に語り合う場をもてないでいた。講演会やシンポジウムとは異なる、ワークショップ形式という「参加」を大事にした学びあいにより、各大学で行われて北授業評価の活動を反省的にとらえ、今後のあり方を考えるための示唆を得ることができれば、この一日に関西の多くの大学が一堂に会した意義もまた大きいはずである。

「関西地区FD連絡協議会設立に向けて」より)

■プログラム

9時40分~ 受付
10時00分~ 開会挨拶
趣旨・プログラムの説明
同志社大学 圓月 勝博
10時10分~ ミニ講義1:「授業評価の考え方」
佛教大学 原 清治
10時30分~ グループ討論:「私の大学の授業評価-現状と課題」
11時30分~ ミニ講義2:「授業評価の分析と解釈」
京都大学 大塚 雄作
12時00分~ ランチと自由討論
13時10分~ ミニ講義3:「授業評価-アメリカの事例」
メディア教育開発センター 田口 真奈
ミニ講義4:「授業評価の活用」
神戸大学 米谷 淳
14時00分~ グループ討論:「授業評価の分析と活用」
15時30分~ プレゼンテーション:「私の大学の授業評価-改善に向けて」
指定討論
立命館大学 木野 茂
全体討論
17時30分~ 閉会挨拶
京都大学 田中 毎実
閉会式終了後 情報交換会(18時30分まで)

注意事項

  • 各大学の事例を持ち寄って議論しますので、授業評価表などをご持参くださった場合は、グループ討論の際に、コーディネーターとグループ内の参加者に配布してください。
  • コーディネーターには、保存用として、さらに1部をお渡しいただけますよう、お願い申し上げます。

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